経営理念の重要性は多くのコンサルタントや成功された経営者の方たちが説いています。
経営理念は企業の存在意義、目的を表したものです。
経営理念がない=存在意義が無い=ただのお金儲けのための箱に過ぎないということになります。
また、形だけの経営理念は意味がなく、浸透してはじめて経営理念が在ると言えます。
経営理念が有るから在るへ上げていくことが重要なポイントとなります。
経営理念が重要であるポイント
- モチベーション
- 判断基準
- コミュニケーションのベース
モチベーション
人は大変な仕事に疲弊するのでなく、意味のない・わからない仕事に疲弊すると云われています。
大変な仕事は辛い部分も多いですが、モチベーションが上がらないか?と言われるとそうでもない人やケースもあると思います。
一方で「目的や背景、ゴールの分からない仕事」はどんな人であっても、どんなケースであってもモチベーションにつながるケースはほぼ無いと思います。
経営理念が無いと「私は何のためにこの会社で働いているんだろう」という源泉(come from)が無いため、継続的なモチベーションが保ちにくく、どれだけ福利厚生や働く環境を整えようと社員のモチベーションは向上はおろか、キープし続けることすら難しいでしょう。
短いスパンでみれば、報酬や制度、プロジェクトや案件単位でモチベーションが上がることもありますが、中長期的なモチベーションのアベレージで考えると、経営理念が無いと難しいと思います。
判断基準
会社経営は判断と決断の連続です。経営者だけではなく、社員も日々判断の連続です。
「うちの社員は優先順位がわかってないんだよね」
「もう少し考えて行動して欲しい」
こんな言葉が聞こえてくるときは経営理念が浸透していないのかもしれません。
保守的な社員が多い会社の多くの共通点として経営理念が浸透していません。
その理由は、自分の勤務する企業の存在意義や目的が分からないからです。
目的地が分からずに船に載せられてオールを渡されても、ただ回りに合わせて漕ぐ以外の行為から脱することはできません。
船長「もっと効率よく進むために考えて漕げよ!」
社員「なんで?」
コミュニケーションのベース(基礎)
「経営者がいくら発信しても社員に響かない」
「社長のアイディアに賛同や協力してくれる人がいない」
「高いレベルの議論が出来ない」
「新しいことをやろうとしても、毎日の業務が忙しいと出来ない理由を述べられてしまう」
こんな声が聞こえてくるケースも、経営者が浸透していないためコミュニケーションのベース(基礎)が作られていないことが原因であると言えます。
経営理念(存在意義、目的)が浸透していて、それと経営者の発信や依頼・指示がリンクしていれば社員には響きますし、伝わります。
コミュニケーション不足という言葉もよく耳にしますが、コミュニケーションのベース(基礎)がない状態でいくら発信しても、言葉は伝わらないか伝わてているように観えているだけで非常に弱いコミュニケーションとなります。
経営理念でコミュニケーションのベース(基礎)を作り、基礎の上に日々の思いやりや声掛けにより積み上げていって、はじめて関係性が作れます。
その上で、発信した内容が伝わっているのか、伝わっていないのかを考えるべきです。
経営理念が浸透しないわけ
経営理念が浸透しない理由。それは、経営理念を人(社員)に浸透させようとするからです。
最終的には社員ひとりひとりに浸透させるのがゴールですが、その前段にあるものが「組織文化への経営理念の浸透」です。
経営理念を組織文化に浸透させることをしないと、経営理念がただのお飾りとなります。
組織文化とは
社員が共有するものの考え方や見方、感じ方。組織風土や社風という言葉もほぼ同じ意味です。
経営理念はトップが定めるものに対し、組織風土は社員みんなが決めるものです。
経営理念が浸透しないと感じたら、先ずは自社の社風を今一度よく分析し、社員とコミュニケーションをしっかりとり、人生背景や大事にしている価値観なども理解した上で、社風・組織文化の理解・可視化から始められると一歩前に進むかもしれません。
組織文化の構築や可視化方法については、また別のブログで言及したいと思います。