生成AIで文章と画像を用意できるようになったのに、ブログの更新はなかなか進まない。そんなときは、原稿づくりの次にある「入稿作業」が詰まっているのかもしれません。
今回は、まちみらい不動産のしっかり戌が、AIとWordPressをつなぐWPVibeに出会うお話です。素材を作るところから、サイトに届けるところへ。業務改善の階段を、もう一段上ってみましょう。


※まちみらい不動産と登場人物は架空です。物語は、生成AIを使った記事運用の課題を説明するためのフィクションです。
「私も忙しくて無理です」――原稿の先に残っていた仕事
しっかり戌のパソコンには、新しいブログ記事の原稿と画像がそろっていました。文章のたたき台も、内容を伝える漫画も、生成AIと相談しながら作れるようになっています。
けれど、画面の横には別の仕事の資料が山積みです。
しっかり戌「うっかり戌、このブログ記事の投稿をお願いできますか? 原稿と画像は、もうできています!」



「私も忙しくて無理です。今日はほかの仕事で手いっぱいで……」
「素材はあるから、あとは載せるだけ」。しっかり戌も、最初はそう考えていました。しかし、その「あとは」の中身を並べると、案外長いのです。
- 本文を貼り付け、見出しや段落を整える
- 画像を登録し、使う場所に配置する
- 登場人物に合わせて吹き出しを設定する
- PC用とスマホ用の漫画を切り替えて表示する
- カテゴリ、アイキャッチ、抜粋やリンクを整える
- 保存して、記事の見え方を確かめる
一つひとつは小さな操作です。それでも、記事を出すたびに繰り返す仕事が残れば、更新は誰かの空き時間に左右されます。



「AIで素材を作るところは進んだのに、最後のところで止まってしまうんですね」
うっかり戌が断ったことで、誰かに頑張ってもらうだけでは続かない、と気づきました。
いざな丑の提案は「AIとWordPressをつなぐ」
しっかり戌は、社外DXコンサルタントのいざな丑に相談しました。



「記事を作るだけでなく、WordPressへの投稿作業も自動化できませんか?」



「WPVibeを試してみましょう。AIが作った内容を、WordPressに登録するところまでつなげるためのツールです」
WPVibeは、ChatGPTやClaudeなどのAIからWordPressを操作するための連携サービスです。公式サイトは、この役割を “Your AI just learned WordPress.” と表現しています。日本語にすれば「あなたのAIがWordPressを扱えるようになった」というイメージです。出典:WPVibe公式サイト
仕組みを一言でいえば、AIと外部のツールをつなぐ標準方式「MCP」を使った橋渡し。生成AIが文章を提案するだけで終わらず、接続先のWordPressで記事やメディアを扱えるようになります。
公式のChatGPT向けガイドでは、WordPress側のプラグインとChatGPT側のWPVibeアプリを連携させ、記事の作成・公開やページの編集などを行う流れが説明されています。サイト訪問者向けのチャットボットとは用途が違い、サイトを運営する側の作業を支援します。出典:WPVibe公式・ChatGPT接続ガイド



「今回、任せたいのは記事と画像の登録です。どのサイトに、どの形式で、どこまで実行するかを決めてから進めましょう」
吹き出しも、PC・スマホの切り替えも。「いつもの記事」を手本にする
しっかり戌が心配したのは、文章を登録できるかどうかよりも、いつもの記事の見た目でした。



「本文だけ入っても、吹き出しや漫画の並べ方は、自分で直すことになるんでしょうか?」



「既存記事の構造を手本にできます。登場人物の吹き出し、画像の配置、PCとスマホで見せ分ける指定を、今回の記事に合わせて引き継ぐんです」
ここで大切なのは、「きれいに投稿して」とだけ頼まないこと。どのカテゴリの記事を参考にするのか、誰の吹き出しを使うのか、どの画像がPC用・スマホ用なのか。自分たちが普段使っている型を、AIにも渡します。
このメディアのClaude Codeの記事制作で行った先行実験でも、既存記事を参考に、本文と画像を登録し、SWELLの吹き出しやPC・スマホ別の漫画表示を含む下書きを作成できました。これは当サイトの環境で確認した結果です。別のテーマや編集用プラグインで同じ表示を再現するには、そのサイトの構造を確認する必要があります。
しっかり戌が試した記事にも、登場人物の顔つき吹き出しが並び、漫画は画面に合わせて切り替わりました。



「画像も、吹き出しも、表示の切り替えも……ここまでできるんですか!」



「私がやるつもりだった作業が、ちゃんと記事になっていますね」
二人が驚いたのは、文章が上手になったことだけではありません。手元にあった素材が、読者に見せられる記事の形になったことでした。





「素材づくりが楽になったら、その先の仕事を見てみる。今回は、入稿までつなぐことで、階段をもう一段上れましたね」
「下書きまで」と「公開まで」は、最初に決める
便利さを実感したしっかり戌は、次の疑問を口にしました。



「それなら、公開まで任せられるんですね?」



「公開を依頼する運用もできます。ただ、誰が内容を確認し、どの状態になったら公開してよいかは、先に決めておきましょう」
公式は、新規記事を原則として下書きから始める設計と、接続したWordPressユーザーの権限に従う仕組みを説明しています。AIに任せられる操作が広がっても、自社の公開ルールを決める仕事は残ります。出典:WPVibe公式・安全性の説明
例えば、通常の記事は「AIが下書き保存し、担当者が確認して公開」。内容と素材を確認済みの記事は「今回の記事に限り、公開まで実行」。更新日時が決まったお知らせなら、承認のタイミングも含めて運用を設計する。自社の仕事に合う区切りを置けます。
まずは、記事に含まれる情報が正しいか、画像とセリフが合っているか、リンク先が適切かを確かめる。そのうえで、保存や公開の結果まで確認する。この流れを、入稿を任せる範囲と一緒に決めておきたいところです。
本記事も、記事・画像の登録から公開までを、サイト運営者の指示に基づき、AIとWPVibeの連携で実行しました。対象は今回の記事です。今後の記事を自動公開するかどうかは、別途、更新の運用に合わせて決めていきます。



「私は、記事の内容を見る方なら協力できそうです。貼り付ける作業が減ると、関わり方も変わりますね」
WPVibeの費用は? まず無料枠で、実際の運用を試す



「便利そうですが、費用も気になります」



「無料プランで試せます。続けるなら、更新する量に合わせて考えましょう」
以下は、2026年10月14日に確認した公式表示です。有料プランは、月払いと年払いを分けて記載しています。
| プラン | 月払い | 年払い | 通常の利用枠 |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 無料 | 100ツール呼び出し/日 |
| Pro | 19米ドル/月 | 99米ドル/年 | 500ツール呼び出し/日 |
| Power | 49米ドル/月 | 299米ドル/年 | 2,000ツール呼び出し/日 |
| Agency | 99米ドル/月 | 599米ドル/年 | 5,000ツール呼び出し/日 |
| Scale | 149米ドル/月 | 899米ドル/年 | 10,000ツール呼び出し/日 |
年払いの料金は1年分の請求額です。円で支払う場合の金額は為替などで変わります。無料プランの初期ボーナス枠も含め、申し込み時には最新条件を確認してください。出典:WPVibe公式料金ページ、月払い料金:公式サイトFAQ
利用枠の単位は記事数ではありません。記事を読む、画像を登録する、保存する、といったWordPressへの操作がツール呼び出しになります。枠はアカウント内のサイトで共有され、直近24時間で計算されると公式は説明しています。出典:公式料金ページ「What counts as a tool call?」
WPVibeはAIそのものの料金を含むサービスではなく、使っているAIとの連携です。AIの無料プランでも接続できると案内されていますが、有料AIプランを使う場合の利用料や、既存のサーバー・ドメインなどの運営費は別に考えます。出典:公式料金ページFAQ
当サイトとしては、最初から上位プランを選ぶより、まず普段の記事を試し、どれくらいの操作が必要かを見る方法が現実的だと考えます。料金を比較するときも、入稿に使っていた時間と、確認・修正に残る時間を含めて判断したいところです。
更新を誰かの空き時間に頼らず、読者へ届ける流れをつくる
記事づくりが速くなっても、その先で止まれば、読者には届きません。まちみらい不動産が今回見直したのは、生成AIの使い方と、記事を公開するまでの仕事のつながりでした。
「うっかり戌に任せればいい」という依頼から、「繰り返しの入稿は仕組みに任せ、担当者は内容を確かめる」という役割分担へ。担当者を増やす以外にも、仕事を進める選択肢ができたのです。



「作れるようになった次は、届けられるようにする。また一段、上れました!」



「自社でも、AIで作ったものがどこで止まっているか、見てみてください。そこに、次の改善の入り口があるかもしれません」
生成AIを業務につなぐ前の整理については、Claude Codeで作り始める前に要件を固める方法も参考になります。社内に広げる前の考え方は、Claude Cowork作ってみた【プロローグ】全社導入の前にで紹介しています。
自社のWordPressでどこまで任せられるか、既存記事の型をどう引き継ぐか、誰が確認するか。テーマや更新体制によって設計は変わります。株式会社いざなうでは、現場の仕事の整理から、生成AIを使った運用づくりまで伴走します。
※機能・料金の記述は公式情報を基にしています。記事内の会話・漫画は独自に制作したフィクションです。先行実験の記述は当メディアで確認した範囲を示しており、作業時間の削減率や収益などの未計測の成果は含みません。
記事の企画・監修
DXコンサルタント 蓼沼 康之(たでぬま やすゆき)
株式会社いざなう 代表取締役社長
<経歴>
不動産デベロッパーにて、DX推進部門の立ち上げと業務改革に従事。その後、不動産テック企業の経営陣として、大手不動産会社や地方銀行を担当し、不動産情報や不動産ビッグデータの有効活用支援、DX推進コンサルティングを手がける。
営業DXの観点から、見積もり、発注、不動産データの納品までを自動化するDXサービスを企画・ローンチするなど、事業開発にも携わる。
生成AIの活用支援や導入コンサルティングの実績も豊富で、大手不動産会社から中小企業まで、企業規模を問わず幅広く支援している。業務効率化や営業支援、社内活用の定着まで、各社の課題に応じた実践的な導入をサポートしている。













